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人間以外すべてCGの場合の撮影ポイントとは?

最先端技術の粋を集めた『ジャングル・ブック』

最先端技術の粋を集めた『ジャングル・ブック』 「少年以外、すべてCG」という衝撃的なキャッチコピーを掲げた映画『ジャングル・ブック』。
2016年8月11日に日本で公開されたこの映画は、公開前から予告映像やテレビコマーシャルで話題となっていました。
実際に主役を演じた男の子以外はすべてCGで作られたものであり、ロケも一切していないのです。
どう見ても本物としか思えない動物や背景、それだけでなく、その場の空気感までもが映像から伝わってくるのですから、そのCG技術の高さには驚きを隠せません。

CG制作の方法

普通映画を撮影するときは、そのシーンに合う現場に行って、その場で登場人物が演技をして、その情景をカメラに収めます。
ところがジャングル・ブックは背景までもがすべてCGですから、どこかに行く必要がなくなります。
主役の男の子が演技をしたのは、シンプルな青い背景、いわゆるブルーバックの前。
しかし、すべてのシーンが同じブルーバックというわけでもありません。
ここがよりリアルなCGを制作するポイントでしょう。
CG制作の方法
ブルーバックで撮影されれば後からCGを足すことは可能ですが、それを自然な映像として見せるには男の子の演技が自然でなければなりません。
例えば、動物の背中に乗っているシーンなのに上体が全く動かないのはおかしいですし、背丈以上の岩場を登るのに全く苦労しないで登る子供もいません。
ブルーバックの撮影でも主演の男の子が演技しやすい環境を作ることも大切なことです。
パントマイムのスペシャリストならともかく、主役はまだ小さな男の子なのですから。
加えて、体の動きはいくら後からCGを足したとしても修正できるものではありません。
不安定で大きな動物の背中に乗るのと、乗りやすい馬の背中に乗るのとでは筋肉の動きが変わってきます。
その点、ジャングル・ブックでは動物の背中に乗るシーンでは、実際に動物の四足歩行を再現したロボットの上に乗って撮影されました。
また、草をかき分けるシーンや岩場を登るシーンなども、演技をする範囲分は本当にかき分けたり登ったりして撮影されています。
CG制作の方法
相手役が現実に存在しないため、ただセリフを口に出すだけでは視線の動きや会話に違和感が出てしまいますが、会話のシーンでは相手のセリフもスタッフが読み、視線の誘導も行っています。
照明に関しても後からCGを足しても違和感がないように撮影時からシーンに合うよう工夫するのもポイントです。
世界のCG技術の進歩は目覚ましいもので、本物以上にリアルな世界をも可能にしました。
これからもこのような手法の映画が増えてくるかもしれませんね。

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